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“青春の湧き立つ夢はぜひ消えるべからず”
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秋田 視察報告
10:58

7月17、18,19,20日

秋田へ視察に行って参りました。

 

17日 男鹿市

   園芸メガ団地整備事業

 

   

若手農家のキク 彼岸入り前に出荷最盛期

 男鹿・潟上地区園芸メガ団地(河北新報)

つぼみがほころび始め、出荷が最盛期を迎えた園芸メガ団地の小菊

 秋田県男鹿市の男鹿・潟上地区園芸メガ団地で、彼岸の入りを前にキクの出荷が最盛期を迎えている。20〜40代の農家が一昨年に営農を始め、品質の高さや若者が栽培する将来性で市場から高い評価を得ている。
 団地共同利用組合長の吉田洋平さん(27)の45アールの畑では11日、パートを含む9人が赤や白の小菊を1本ずつ収穫した。農業用ハウスの1輪咲きと合わせ、この時季は1日に約1万本を秋田県内や札幌、東京、大阪の各市場に出荷する。
 消費者に最も良い状態で届くよう、気温や需要を考えて収穫するつぼみの堅さを見極める。気温の上がる日中を避け、作業は朝と夕方に集中して当たる。
 団地は秋田みなみ農協(男鹿市)が県などの補助を受けて2014〜16年に整備し、15年から6軒が栽培に取り組む。昨年新規就農した2軒が加わるなど規模を拡大し、19年にハウスと露地合わせて7.2ヘクタール、1億円超の出荷を目指す。
 吉田さんは「これから長年出荷できる産地という点も市場から評価を得ている。品質の高い物をしっかり作り、規模を広げたい」と話す。

 

 

 

18日 由利本荘市   おもちゃ美術館

森と清流と田園に囲まれた木造校舎でおもちゃを創る、

遊ぶ、学ぶ、楽しむ。旧鮎川小学校が多世代交流のミュージアムとして生まれ変わりま

す。

 

 

鳥海山木のおもちゃ美術館
  • おもちゃ美術館
  • 19日 秋田市 学力テストNO.1の理由

 

 

この全国学力テストの成績で、ほかの都道府県を大きく引き離しているのが秋田県だ。同テストは「国語」と「算数(数学)」の2科目があり、さらにそれぞれ「A」と「B」に分かれている。

 17年度、秋田県は小中ともに正答率が全科目で全国平均を3〜6ポイント上回り、平均正答率は小中いずれも「国語A・B」で全国1位のほか、他科目でもトップ3に入っている。秋田県がトップクラスの成績を収めるのは、07年度の開始以降10年連続だ(11年は実施見送り)。

 しかし、秋田県は全国的に見て通塾率の低い地域だったはずだ。なぜ、全国学力テストで好成績を収めることができるのだろうか。

●秋田県の高学力、カギは「無解答率」の低さ

「全国学力テストの結果を比較するなら、正答率を見るだけでは不十分」と語るのは、教育専門誌「教育技術」(小学館)の記者として20年にわたって全国の学校現場を取材してきた矢ノ浦勝之氏だ。矢ノ浦氏は『秋田県式「アクティブ・ラーニング」教師の技11』(同)などの著者でもある。

 矢ノ浦氏が着目するのは、秋田県の「無解答率」の低さである。

「全国学力テストは正答率だけでなく、解答欄にどれだけ空欄があったかを測る無解答率の低さも重要です。各都道府県の無答率は、文科省のホームページで見ることができますが、無答率が高い地域は『間違えるのが恥ずかしい』という意識があり、それに対して秋田県は全国学力テスト開始当初から無解答率が低い。その裏には、秋田県と他地域の授業づくりの考え方の違いがあるのです」(矢ノ浦氏)

 全国学力テストには、教科ごとに主に知識・理解をテストする「A問題」と主に思考力などをテストする「B問題」の2種類がある。秋田県は学力テスト開始以降ABともにトップクラスだが、近年、差が縮まってきた「A問題」と比べて「B問題」の正答率が相対的に高いという特徴があるようだ。

「A問題は、過去の問題を訓練するなどの“テスト対策”を行えば、ある程度短期間に点数を上げることが可能です。一方、B問題はインプットした知識を活用する能力が問われ、付け焼き刃の対策では通用しない部分も大きいのです」(同)

 B問題で測られる活用力は、新学習指導要領(17年告示)でも、その向上が重視されている項目だ。それは、人工知能(AI)の影響などにより、今後大きく変わっていくと考えられる職業の変化を見越したものでもあるという。

「『11年度にアメリカの小学校に入学した子どもが大学を卒業するとき、65%の子どもが、今はまだない職業に就くだろう』というキャシー・デビッドソン(デューク大学教授)の予測は有名ですが、日本でも同様の職業構造の変化を予測する調査・研究があります。

 そして、新たな職業では、マニュアルを提示されて与えられた作業をこなすことより、自ら情報を集めて状況を思考・判断し対応を図る能力が求められています。B問題は、このような能力を問う問題といってもいいと思います」(同)

●秋田県の学校ではどんな授業が行われているのか

 では、秋田県はどんな方法で子どもたちの学力をアップさせているのだろうか。

 矢ノ浦氏によれば、秋田県の子どもたちがB問題で高い正答率を収めることができたのは「表現する機会の多い授業によるところが大きい」という。

「秋田県の授業では、子どもたちが“表現”する機会が非常に多いのです。一般的に、『人は思考し、判断し、表現する』と考えられており、『表現をしなくても、思考している』と考えられます。しかし、『表現の場があってこそ、初めて思考と判断が明確な形をもって現れる』のであり、表現する場が多いことが思考力育成には不可欠なのです」(同)

© Business Journal 提供

 漠然とした思考が、表現するときには明確な思考と判断を迫られるからこそ、秋田県では、その表現の場を授業でより多く与える。その結果、思考・判断・表現がともに鍛えられるわけだ。

 もう少し、授業の内容を具体的に見ていこう。通常、学校の授業というのは教師から生徒へ一方的に、正しい解答にたどり着くための知識や方法が与えられる場合が多い。ところが、秋田県ではクラス全体で話し合いながら問題の解決法を探っていくケースが多いという。

「以前、秋田県で小学3年生の算数の授業を取材したとき、3ケタの割り算の筆算を初めて学習する際、教師は『割り算の筆算はどうやると思う?』と問いを出したのです。

『初めて学習するのだから、間違えても当然だよね』と、子どもたちが安心して発言できる環境を整えた後、過去に学習した足し算やかけ算の筆算を確認し直した上で一人ひとりが方法を模索し、『こんな考え方で、ここまではできそうだ』というそれぞれの考えを重ね合わせながら、筆算の方法を子どもたちがつくり出していったのです。算数の考え方自体をつくり出すような授業ですね」(同)

 また、そのような授業の過程で、誤答を取り上げながら「どう改善をすれば、正答にたどり着くか」について、児童同士で話し合うことが多いという。

「誤答が出た場合、これまでも全国の多くの授業では『違います』と否定されて、終わりです。しかし、秋田県では『なぜ違っているのか』『どうしたら正しい答えになるか』を、子どもたちが考えを出し合い学び合います。また、誤答した子どもには『○○君のおかげでみんながたくさん考えられたね。ありがとう』とフォローし、価値づけているのです」(同)

 低学年のうちから、このように安心して発言できる場を与えていくからこそ、間違いを恐れず、自ら思考し、表現しながら学ぶ子が育つ。それが、無解答率の低さにも表れているというのだ。

●秋田県に秀才が多い理由は「方言と出稼ぎ」?

 なぜ、秋田県はこのような授業スタイルを取り入れたのか。その理由については、矢ノ浦氏も「明確にはわからない」と話す。

「いつどのようにして、表現の場を保証し誤答も大事にするような授業スタイルが広まったのかは、秋田県の多数のベテラン教師に聞きましたがわかりませんでした。ただ、秋田県は1961年から66年にかけて行われていた昭和の学力テストの結果が最下位レベルでした。

 そのため、教師が一方的に指導するよりも子どもの実態に基づいて授業づくりをしていく考え方にシフトしたことが、当時の同県教育研究所の資料からも読み取れます」(同)

 また、表現させる機会が多い授業づくりについては、「出稼ぎと県民性」が理由という見方もある。過去、秋田県では出稼ぎに行く県民が多く、「『口が重い』と言われる秋田県民が人の前でもしっかり話すことができるように、表現を鍛える授業スタイルになっていったのでは」という教師もいるようだ。

「はっきりとした理由は特定できませんが、こうした複合的な要因が重なって、今の授業スタイルにつながったのかもしれません。ただし、全国学力テストで成果が出て以降は、秋田県教育委員会主導でこのような授業スタイルが敷衍されたのです」(同)

●秋田県民、なぜ低所得&低賃金でも好成績?

 一方、気になるのがお金と教育の関係性だ。「子どもの学力は、親の所得や社会的立場などに影響を受ける」と指摘する専門家は多い。

 しかし、経済産業省の「秋田県の地域経済分析」では、「秋田県の人口当たりの県民所得は、2001年以降240万円前後を推移しており、全国平均、東北ブロック平均に比して低水準である」「秋田県の平均賃金は347万円で、全国439万円と比較して92万円程度低い水準」とされている。それでも、全国学力テストの結果では東京都を上回る成績を収め続けているのだ。

「大学の数や都市部へのアクセスの良さなど、確かに地域によって教育環境には差があります。それでも、学校教育の現場のあり方、特に授業のあり方が変われば、どの地域でもB問題に対応する力が上がる余地は十分にあると考えられます」(同)

 教育の現場次第で、地域資源に関係なく子どもの学力は向上する――。全国学力テストに表れる秋田県の好成績は、少なくともその可能性を示しているといえる。何かと「格差」が話題になる社会のなかで、なんとも希望が持てる話ではないだろうか。
(文=喜屋武良子/清談社)


| 2018.07.21 Saturday | - | comments(0) |
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